はじめに

手話&ろう博物館 代表 木村晴美からのご挨拶

2024年3月10日

【代表 木村晴美からの挨拶】

木村晴美です。よろしくお願いいたします。

手話には書記形態がありません。文字がないのです。そのため、もし手話を話す人たちがいなくなれば、手話も消滅してしまいます。

言語というのは生き物です。世代や時代によって、少しずつ変化していきます。ずっと変わらずに続いていくわけではありません。手話も同じです。

今私たちが話している手話は、数十年前の手話とは違いますし、明治の頃の手話とも違っています。言語は私たちの大切な共有財産です。なくなっては困るものです。

文字がある言語の場合は、本や文献を読んでその言語の昔の姿を知ることができます。文字がない手話の場合はそうはいきません。映像で昔の人たちの話していた手話を見ることが大切なのです。

ですから、古い手話の映像や写真など、さまざまな資料を広く集めて保存し、みんながいつでもアクセスして見られるようにすると良いと思います。

今日の技術ならそれができます。皆さん、ぜひ資料を保存し、見られるようにしていくプロジェクトにご協力をお願いいたします。

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